技能協やNEOAなどが分析と提言 2013年6月6日
事業者、労働者の5団体の代表からヒアリングを実施した。事業者団体は日本生産技能労務協会と日本エンジニアリングアウトソーシング協会(NEOA)、労組は連合、UAゼンセン、派遣ユニオン。各団体とも、これまでの主張の要所を強調する格好となった。
派遣協、経団連などが「今後の派遣制度」に意見や提言 6月14日
前回に続いて関連団体からヒアリングを実施した。この日は日本人材派遣協会、日本経団連、全国中小企業団体中央会、日本商工会議所の4団体。派遣協はすでに発表、公表している「提言」などの資料を使って説明したが、経団連など他団体は「派遣法再改正」に対する機関決定がまだまとまっていないことから、口頭での説明となった。
派遣期間制限の3年、「業務」から「人」へ 派遣制度在り方研で報告書の素案提示 8月6日
報告書素案が提示された。素案は微修正を施して20日に正式な報告書となり、議論のテーブルは30日から開かれる労働政策審議会に移る。
素案では、現在の派遣制度について、(1)「常用代替防止」の観点がもっぱらで、派遣労働者の保護がアンバランス、(2)派遣労働者のキャリアアップを促進する仕組みがない、(3)改正に改正を重ねたため、ルールが複雑でわかりにくい――の3点を主要課題とした。これらを解決するために、素案では(1)期間制限のない「政令26業務」か否かにかかわらず、共通ルールとして労働者個人単位で同一派遣先への派遣期間の上限を設定する、(2)個人単位で派遣期間を設定すると、派遣労働者の交代によって派遣を続けることが可能になるため、派遣先の労使によるチェックの仕組みを考える――の2点を提言。
具体的には、「政令26業務」を廃止して、すべての派遣業務について現在の一般業務の「受け入れ期間」の上限3年を「業務」から「人」に移すことを目安にした。素案によると、細切れ契約によってスキルアップの機会の乏しい派遣労働者のキャリア形成を狙ったもの。
最終報告書を了承、研究会の議論終える 派遣法再改正、30日からの労政審部会で 8月20日
報告書素案を微修正した最終報告書案を了承して議論を終えた。報告書では最終的に、(1)特定派遣事業者が一般派遣に移行する場合は、一定の経過措置を設ける、(2)常用代替の防止では対象を有期雇用の派遣労働者に「再整理」したうえで、個人が有期雇用に固定されないこと、派遣先の常用労働者に代替されないことの2つを合わせた考え方に再構成する、(3)派遣労働者のキャリアアップには派遣先も配慮する――など、各委員が前回会合で要望した内容をほぼ盛り込んだ。
一方、複数の委員から、素案の段階で大手メディアを中心に「規制緩和」と報じている点に対する違和感が表明され、「雇用主責任をさまざまな角度から強化したのに、“規制緩和”とは意外だった」、「常用代替の防止自体は変えていない」といった声も挙がった。 (つづく)