NPO法人「キャリア権推進ネットワーク」(戸苅利和理事長)は10日、都内で定時総会を開き、昨春の発足から1年の活動を振り返るとともに、2年目に向けて工夫やアイデアを凝らしたイベントを展開し、「キャリア権」の正しい普及と推進にさらに注力することを確認した=写真・上。
同NPOの狙いは、働く人たちが意欲と能力に応じて希望する仕事を選び、職業生活を通して幸福を追求する「キャリア権」の理念を広げること。企業や学校、各種団体などに啓発活動を行い、国には「キャリア権」の法制化や施策の推進を働き掛けている。
さまざまな活動のうち、「ワールドカフェ」と呼ばれるイベントが注目されており、打ち解けた雰囲気の中で数人のグループが意見交換をして、さらにテーマとメンバーを入れ替えながら参加者に「キャリア権」について理解を深めてもらっている。また、発足当初の会員数は60人台だったが、現在では100人を超えて約1.6倍に順調に増えている。
総会では戸苅理事長が、初年度の活動成果と実績、会員らの努力に敬意を表した後、「2年目となる今年度は会員の皆さんの事前アンケートを踏まえ、さらに期待に応えていくべくイベントの充実に努めたい。また、ワールドカフェやホームページからの発信の充実にも力を入れていく」と、支援と協力を呼び掛けた。
本年度の新規の試みとしては、大学(院)向けの「キャリア権の出前授業」を3大学で計6回開催する。すでに5月に2回実施しており、それぞれ約80人が参加した。今後は中身をブラッシュアップしていき、看板活動のひとつにする方針だ。
この日は、総会を記念してキヤノン電子(埼玉県秩父市)の酒巻久社長が「企業経営とキャリア権について」と題して講演=写真・下。会員を前に、酒巻社長ならではの人脈や経験に基づくエピソードや秘話などを語った。このほか、タレントで戸板女子短期大学客員教授の菊池桃子さんが記念スピーチをした。
【NPO 法人「キャリア権推進ネットワーク」のホームページ】
http://www.career-ken.org/
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