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2025年4月 3日

小岩広宣社労士の「人材サービスと労務の視点」272・育児・介護休業法改正のポイント①

Q 今年は4月から育児・介護休業法が大きく改正されると聞きましたが、どんな点が変わるのでしょうか。

koiwa24.png 令和7年は育児・介護休業法が実施され、4月と10月から段階的に施行されます。改正は、男女ともに仕事と育児・介護を両立できるようにすることが目的とされ、男女ともに希望に応じた仕事と育児の両立、「共働き・共育て」の第一歩としての男性の育児休業取得の促進、介護離職防止のための取り組みが大きな柱とされます。改正内容は多岐に渡るため、以下に簡単に表に示します。

令和7年4月1日施行
①子の看護休暇の見直し 育児 改正
②所定労働時間の制限(残業免除)の対象拡大 育児 改正
③短時間勤務制度(3歳未満)の代替措置にテレワーク追加 育児 改正
④育児のためのテレワーク導入 育児 新設
⑤育児休業取得状況の公表義務適用拡大 育児 改正
⑥介護休暇を取得できる労働者の要件緩和 介護 改正
⑦介護離職防止のための雇用環境整備 介護 新設
⑧介護離職防止のための個別の周知・意向確認等 介護 新設
⑨介護のためのテレワーク導入 介護 新設
令和7年10月1日施行
①柔軟な働き方を実現するための措置等 育児 改正
②仕事と育児の両立に関する個別の意向聴取・配慮 育児 新設


 育児・介護休業法の改正は、今年のさまざまな法改正の中でも最もインパクトの大きな内容だといえますが、施行期日が4月と10月に分かれ、育児休業と介護休業の分野にまたがり、改正項目と新設項目があるため、個別の論点を見る前にまずざっくりと全体像を確認することが大切だといえるでしょう。あらゆる規模や業種業態の事業所が対象となるため、労働者への周知や啓発の視点も含めて、改正内容の正確な理解と対応につとめたいものです。

 その上で、具体的には就業規則(育児・介護休業規程など)の改正や運用の見直しが必要となりますが、4月施行のうち、①子の看護休暇の見直し、②所定労働時間の制限(残業免除)の対象拡大、⑥介護休暇を取得できる労働者の要件緩和については、例外なく規程改正が求められることになりますので、いま一度確実にチェックしましょう。厚生労働省から育児・介護休業規程の詳細な規定例が公開されていますので、該当箇所を中心に参考にしたいものです。


育児・介護休業等に関する規則の規定例-[詳細版](令和7年2月作成)


(小岩 広宣/社会保険労務士法人ナデック 代表社員)

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