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2025年1月28日

【ブック&コラム】『行動傾向分析で磨く個性を活かすリーダーのコミュニケーション』

リーダーはポジティブに背中を押す

c2501_1.jpg著者・余語まりあ
同文舘出版、定価1980円(税込)


 企業向け人財育成を手がけるベテランコンサルタントによるリーダー読本。価値観・行動・思考の多様化するメンバーたちに向き合い、成果と成長を導き出すコミュニケーションの工夫を整理している。

 カギとなるツールが『DiSC』という行動傾向のアセスメントだ。D(主導)・i(感化)・S(安定)・C(慎重)の4象限でリーダー自身と個々のメンバーの行動傾向を可視化することで、弱み・強みを知る手がかりになると紹介されている。また、本書は一環して「前向き」「ポジティブ」という姿勢を求めている。気を許して愚痴を漏らしたり、共感を示そうとしてマイナスのポーズをとったりする態度を戒め、マイナスからプラスへ感情を引き上げるのがリーダーの役割だと強調する。傾聴では、聞き手が主導権を握り、耳と目と心で積極的に聴くスキルを説き、質問によるマネジメントをアドバイス。ネガティブなダメ出しではなくポジティブに背中を押す、褒めるのではなく励ますといったアクティブスピーチをレクチャーする。

 リーダーの"語る力"に要注目だ。


(久島豊樹/HRM Magazine より)

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