問いを起点に文化を変えていく力
著者・野々村 健一
KADOKAWA、定価1034円(税込)
ゼロからイチを生み出すイノベーション支援を手がける立場にいる著者は、不確実性の高い時代にビジネスパーソンが身につけるべきスキルとして「問い」の力を挙げ、その本質を掘り下げていく。
従来のロジカルシンキングが選択肢の中から正解を導き出す手法であったとするならば、これから必要とされるのは"新しい選択肢を創造する力"だと表現し、コアとなる「問い」を立てる思考法をレクチャーする。重要なのは「なぜ」で終わらせず、「もし〇〇だったら」「どうしたら〇〇できるだろう」という、アクションを導き出す「良い問い」を洞察するプロセスだとされる。そのヒントとしてブレストに模した「クエスチョン・ストーミング」という手法を紹介しているが、ポイントは体系づけられた手順・方法の習得ではなく、フレームワークを作り出すマインドに訴求がうかがえる。
表層的な機能の理解ではなく、情緒的価値まで深く考えるスタンスを説き、戦略を立て解決策を導く人材にとどまらず、文化を変えていける人物の登場に期待をかけている。
(久島豊樹/HRM Magazine より)