30代で本気を出すための方法論
著者・松本 利明
PHP研究所、定価1650円
40代以降も「永遠の作業員」で終わるか、一皮むけて「自分らしく活躍する人」に羽ばたけるか、30代はターニングポイントだと著者は指摘する。本書は、その脱皮のノウハウを、5つのポイント(①キャリア、②仕事の成果、③対人関係、④働き方、⑤ネットワーク)に整理し、"シン・働き方の教科書"としてまとめられている。
まずは、どこで努力すべきかを問い、苦手分野を克服している余裕はなく、自分に向いている環境で成果を出すよう強み・資質の把握から説く。また、仕事の取り組みでは、予定を組んで終わりにせず、ゲームのように攻略法を見つけ押さえていく進め方を公開。振り返りも大事なプロセスだと認めつつ、「反省」して落ち込むのではなく、ソリューションフォーカス(解決志向)で「修正」していけばいいとポジティブな姿勢を諭す。
実務3年+実績2年=計5年を経てようやく一人前のスタートに立てると仮定した場合、目を覚ますタイミングは30代だと強調し、成長を焦りがちな意欲ある若手社員の背中をプッシュしている。
(久島豊樹/HRM Magazine より)