今年はサクラ満開がことのほか早かったが、その下を歩く就職活動の学生の姿も目立つ。もう3割ほどの学生が内定をもらっているというから、「就活協定」などなきに等しいが、カフェで聞く就活生の会話に耳慣れない言葉も。「合説」「ガクチカ」「オヤカク」「オワハラ」などだ。なんですか、これ?
家に帰って調べてみたら、あるある。「合説」は「企業の合同説明会」。「ガクチカ」は「学生時代に力を入れたこと」。「オヤカク」は「内定者の親に企業の担当者が確認すること」。「オワハラ」はなんと「内定者に対して、企業側が"もう他企業への就活をやめろ"と圧力をかけること」なんだそうだ。
就活生と企業の間で毎年繰り広げられる"内定ごっこ"のようにも映るが、渦中の学生や企業にすれば必死だろうから、冷やかすのはよそう。が、どれをとっても、どこか不自然な感じがするのは、年配者のアナクロニズムだろうか。「ガクチカ」など、「学問」に決まっていると思うが、企業側にとっては違うようだ。「オワハラ」も企業エゴ丸出しの"脅し"ではないのか。
就活生のみなさんも、内定をもらっても安心するのは早い。首尾よく希望の企業に入れても、希望した仕事にすぐ就けるとは限らない。どんな有名企業でも、自分とソリの合わない先輩や上司は必ずいる。仮に初任給が多少よくても、その後の昇給には厳しい「査定」が待っている......。
とはいえ、それほど心配する必要もない。というのも、大多数の先輩上司は、それほど優秀でなくても、何とか仕事を続けているからだ。これ、単純だけれど、最も安心できる事実なんです。入社すれば、わかりますよ。(俊)