識者50人からの"言葉の花束"
編者・経団連出版
経団連出版、定価1100円(税込)
50年の歴史を誇る定番シリーズの最新版。「はじめの一歩」「職場の知恵と心得」「しなやかな心と体」「人生のキーワード」「きょうとあすの間」の5章・各10名=計50話に及ぶ新入社員向けのメッセージが編纂されている。
ともすると産業界の重鎮や専門領域の熟達者、大学の先生方からの寄稿を想定しがちだが、本書には意外な人物も選定されていて、その内容とともにインパクトを覚える。若い高梨沙羅氏の登場にも驚かされるが、小学2年生からスキー選手として活躍している経験と実績があり、新入社員にとっては社会人の先輩であったと合点がいく。また、有働由美子氏、古市憲寿氏、山田五郎氏、岸本葉子氏ほか、多様な媒体でお見かけする方々も意外な一面を明かしていて新社会人ならずともお話に引き込まれる。
本来は、内定者・新入社員へ会社から配布するような活用になると思われるが、世代にかかわらず、いつ読んでも気づきは得られそうだ。1話あたりの量もコンパクトで読みやすく、社会人読者にはうれしい"言葉の花束"になるだろう。
(久島豊樹/HRM Magazine より)