DX人材を新卒採用するノウハウ
著者・楓 博光
あさ出版、定価1760円(税込)
ビジネスのDXシフトを迫られながらも、優秀なITエンジニアの中途採用は難しい。といって外部委託では工程単位の発注に留まり、ビジネス全体を展望した工夫点の提案などは期待できない。そこで価値創造まで任せられるシステム開発担当者の確保は新卒で採用し自社で育てていくのが最適解だと著者は推奨する。
ITエンジニアの採用には他職種と異なる専門職ゆえの手法があるとも語り、実践ステップを5段階に整理して解説を展開している。まず、ターゲットの見極め方では「即戦力」「制作物あり」「授業+α」「授業のみ」の4階層に分類。そのうえで「ユーザー志向」か「アカデミック志向」かに2分すれば、より自社に適した人材を絞り込めると説く。また、求人方法では一般的な採用メディアではなく、1on1イベントやスカウトメディア、人材紹介サービスの利用に注目する。
4社の事例紹介(採用担当者へのインタビュー)のほか、大学別(21校)にエンジニア志望学生の傾向をグラフ化してコメントを付した"巻末特典"も面白い企画だ。
(久島豊樹/HRM Magazine より)