生涯現役の当事者をインタビュー
編著者・『月刊シルバー人材センター』編集室
労務行政、定価1650円(税込)
『月刊シルバー人材センター』のインタビュー記事を再編した1冊。「楽しみながら生きる」「チャレンジして成長する」「絆をつくり深める」「地域社会とつながる」「生涯現役で社会貢献する」の5章・計28人が高齢者の生き方、社会との接点、健康維持の秘訣など思うところを語っている。
冒険家・三浦雄一郎氏、アプリ開発者・若宮正子氏のように本人が挑戦するシニアを体現している方のほか、自身も85歳ながら「ジジイ、ババア」と相手に呼びかけコミュニケーションの探求を怠らない毒蝮三太夫氏、あるいは映画『ぼけますから、よろしくお願います』の監督・信友直子氏やジャズシンガー・綾戸智恵氏のように家族の介護体験に触れる方など人選はバリエーション豊かだ。いずれも「生涯現役」の価値観は共通していて、苦しんで働く必要はないものの、諦めたり引きこもったりしてもダメだと諭される。
書名の通り「楽しむ」アクションを実践できるかどうかが、人生100年時代の生き方のポイントであり、雇用政策の課題になるとの示唆が読み取れる。
(久島豊樹/HRM Magazine より)