私の住む埼玉県下の自治体でも、新型コロナのワクチン接種に向けて、高齢者の予約受け付けが始まった。さっそく私もパソコンに向かって予約を取ろうとしたが、これがひと苦労。申し込みが殺到して、ネットも電話もすんなり予約できないのだ。
まず、受け付け開始時刻になっても、予約専用サイトが開かない。何度もトライしていると、30分ほどしてようやく開いた。次に、いざ具体的な予約日時を申し込むと、今度は「表示不可」の画面になる。しつこく続けたら、「予約は不可能」と来た。なんだ、こりゃ!ひょっとして希望時間帯が満杯なのかもしれないと思い、別な時間帯に変更したらOKに。かなり遅い日取りだが、仕方がない。
2回接種が必要なので、同じ作業を2回して「予約できました」の確認メールが来て、やっと終わり。この程度の作業に、1時間以上かかった。隣では妻もスマホに向かって同じ作業をしながら、「動かない」「次の画面が出ない」と大騒ぎ。結局、私より10日ほど前の日時で取れ、宝くじに当たった時のように(当たった経験はない)、2人でVサイン。
おそらく、私たちは高齢者の中でもパソコンやスマホに慣れ親しんでいる方ではないかと思うが、それでもこの有り様だ。一人暮らしや機器を持たない人たちは、どうやっているのだろうか。テレビで「ラチがあかないから役所に来た」というお年寄りを映していたが、笑いごとではない。役所も一生懸命なのだろうが、本当にワクチンは予約日までに来るのか、そんなことまで心配になる。国から自治体まで、とにかく遅くて不便なシステムは、とてもじゃないが「先進国」とは思えない。(俊)