仕事帰りで都内の地下鉄駅に入ろうとしたら、改札付近に外国人観光客がいて、女の子が泣いている。両親が懸命に説得している様子だが、泣きやまない。義を見てせざるは勇無きなり?というわけで、「どうしましたか」と声を掛けたら……。
これから帰国のため成田へ行くが、娘はその前にマカロンを食べたがっている。でも、売っている店がわからない。諦めるよう言い聞かせているが、聞いてくれない。とまあ、そんな内容だった(これらはフランス語です)。
成田空港の売店で売っているはずだと説明したところで、仕事先でお土産をもらったことを思い出し、カバンを開けたら、なんとマカロン3個入りの小箱。こんなすごい偶然って、あるんだねえ。差し上げたら、親子して喜んだのなんのって、何度も礼を言われた。
後で考えてみたら、フランス語圏から来たはずなのに(国を聞くのを忘れた)、なぜ日本に来て練り切りとかわらび餅なんかでなく、マカロンが食べたかったんだろう。なぜ、女の子は駅でダダをこねていたんだろう。わからないことだらけだが、でもまあ、日韓関係の悪化で韓国人客が激減している折、マカロンで「国際貢献」できたとしたら御の字だ。不思議な気持ちと少しの喜びが入り混じった、ホンワカ気分になった。(俊)