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2017年6月27日

【書評&時事コラム】「ニホニウム通り」を歩く

 埼玉県和光市で6月24日、理化学研究所チームによる「ニホニウム(Nh)」発見を記念したモニュメントの除幕式があり、見物に出掛けた。同市が企画した「理研新元素発見記念事業」の一環で、和光市駅から理研までの道路約1キロを「ニホニウム通り」と命名。道路には1番(水素)から113番(ニホニウム)までの元素記号の路面板を10メートル間隔で設置し、モニュメントは駅前と道路途中に設置された=写真

c170627.jpg 記念式典には理研幹部をはじめ、この5月に3期目当選を果たしたばかりの松本武洋市長、上田清司知事、市議会議長、県会議員らお歴々による祝辞が延々と続いたが、地元選出の女性国会議員の姿はなかった。

 モニュメントなどの記述によると、Nhは自然界には存在しない人工元素で、理研チームが世界で初めて発見した113番目の元素。米国やロシアの研究者との激烈な競争の結果、タッチの差で世界初に認定されたというから、すごい!ただ、そういう元素だから、どうも将来的に応用して何ができるのか、実生活にどんなメリットがあるのか、といったことはよくわかっていないようだ。

 式典を眺めながら、不意に浮かんできたのは、昔、高校時代の化学で必死に暗記した「水平リーベ僕の船」の元素記号集。H(水素)2個とO(酸素)1個が結合するとH₂О(水)になる化学式。ああ、そんな思い出が懐かしい。これでは、市長が力説する「科学都市・和光市」の住民の仲間には入れてもらえそうにない。(俊)

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