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2014年4月 5日

【この1冊】『サラリーマンこそ最強の職業である』

サラリーマンをなめるな!

c140405.jpg著者・金田 博之
マイナビ、定価850円+税

 

 男女を含めて会社員一般をあえて「サラリーマン」と表現し、そのポジションがいかに恵まれた環境であるかを語っている。メリットを列挙されてみると、改めてその指摘には納得させられる。社会保障が整い、病欠の間も給料が出るし、基本的に土日が休みで有給休暇も使え、住宅ローンの信用枠などでもフリーではあり得ない安全網に守られている。

 ただ、本書の趣旨は安定生活の享受などでは全くない。自ら積極的に成長していくという前提で会社というインフラをどう活用していくかが本論だ。研修制度では、タダで講座に参加でき、学習の機会を得られるし、尊敬できる人・苦手な人を含めて職場からは対人関係や専門性など多くのことを吸収できる。個人の立場では近寄れないような社外の人とも会社の看板を利用して面会がかなう。すなわち、ヒト・ノウハウ・情報・資金が蓄積されている会社は“宝の山”であり、企画と行動次第でいくらでも大きな仕事に取り組めると気づきを促す。
 「サラリーマンの復権」を予感させるポジティブ思考全開の1冊。

(久島豊樹/HRM Magazine より)

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