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2011年11月29日

<特集・京の古寺と紅葉⑤・終>化野念仏寺(あだしのねんぶつじ)

無数の石仏・石塔群に色を添えるkouyou kanonennbutuji.jpg

 東山と並んで京都屈指の観光地である洛西の嵯峨野は、一年中観光客でにぎわうが、紅葉の季節は一段と混雑が激しくなる。この寺も例外ではないが、8千体を超えるという境内の石仏・石塔と赤黄のモミジのコントラストが、ほかにはない一種独特の雰囲気をかもし出す。

 京福線嵐山駅かJR嵯峨嵐山駅で下車し、あとは散策するか懐に余裕のある向きは人力車でどうぞ。天龍寺を起点に、小倉山に沿って数々の名刹が点在し、この季節はそれぞれが紅葉の美しさを競っている。

 この寺は奥嵯峨愛宕山のふもと、嵐山高雄パークウエイの入り口に位置する。二尊院からこの辺の一帯は、かつて「あだし野の露消ゆるときなく…」(徒然草第七段)で知られる風葬の地だった。明治期になって、散乱していた無縁仏や石仏をこの寺に集めたものという。すっかり観光地になった現代からは、想像するのがむずかしい。 (おわり)

 

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